季節
ブドウの一年
ブドウの一年は、冬の休眠から萌芽、開花、ヴェレゾンを経て、収穫と落葉に至る。研究者はこれらの段階をブドウ用のBBCHスケールで記録する。休眠は00、落葉の終わりは97といった2桁のコードである。2 ブドウの積算温度は、生育期(北半球では4月〜10月)に10 °Cを基準として算出する。7 ユグラン日照温度指数の期間は6か月で、北半球では4月1日〜9月30日、南半球では10月1日〜3月31日である。9 ヨーロッパの各地と品種を通じて、生物季節は近年の温暖化に対し1 °Cあたり3〜6日の割合で反応しており、最大の変化はヴェレゾンと収穫に見られる。7
BBCH 00 · 12月 – 3月
休眠
落葉から春の生育開始まで、ブドウは休眠しており、全体が木質組織からなる。土壌が冷えすぎていなければ、根は成長を続けることがある。1 BBCH 00は冬芽の状態を表し、芽は尖形から円形で、芽鱗はほぼ閉じている。2
BBCH 07 · 4月 – 5月
萌芽
春に暖かくなると、蓄えられたデンプンが糖に変わり、樹液がブドウの中を動き始める。1 BBCH 07は萌芽の始まりで、緑の新梢の先端がちょうど見える段階である。2,3 ラインガウの基準ブドウ畑では、1961〜1990年のリースリングの萌芽日は平均5月1日であった。4
BBCH 11–19 · 4月 – 5月
新梢の生長
ストレスがなければ新梢は数週間にわたり非常に速く伸び、まもなく花房が現れる。通常は第3葉と第4葉の反対側につく。1 BBCHスケールは葉の数を11(第1葉展開)から19(9枚以上展葉)まで数え、花房がはっきり見える段階を53とする。2
BBCH 65 · 5月 – 6月
開花
BBCH 65は満開で、花冠(キャップ)の半分が落ちた段階である。2 開花は暖かく乾燥した天候なら1〜2日、非常に冷涼で湿った天候なら1か月に及ぶこともある。1 ラインガウの基準ブドウ畑では、1961〜1990年のリースリングの開花開始日は平均6月21日であった。4
BBCH 71 · 6月
結実
BBCH 71の結実では、幼果が膨らみ始め、花の残りが落ちる。2 新しい果粒は急速に発達し、十分に形ができると細胞分裂はほぼ止まる。1
BBCH 81–85 · 7月 – 8月
ヴェレゾン
ヴェレゾンは結実の約5〜7週間後に始まる。果粒はさらに大きくなり、柔らかくなり、糖を蓄え始める。1 BBCH 81は成熟の始まりで、果粒が品種固有の色を帯び始める段階である。2 フランスの生物季節観測プロトコルでは、果粒の半分が触って柔らかくなったBBCH 85をヴェレゾンとして記録する。この基準は白品種にも赤品種にも使える。3
BBCH 85–89 · 8月 – 9月
成熟
続く4〜6週間で、果実中の糖、色素、その他の風味成分が増え、有機酸は減る。1 果粒中の酸の分解は温度に強く左右される。晩夏から秋の夜が暖かいほど、呼吸によって失われる酸が多くなる。4
BBCH 89 · 8月 – 10月
収穫
BBCH 89は果粒が収穫に適した熟度に達したことを意味する。2 シャンパーニュでは収穫は8月中旬以降に行われ、その日付は酸度と熟度のバランスが適切になると予測される時点で決まるため、年ごとに同じになることはない。5
BBCH 93–97 · 10月 – 11月
落葉
収穫後も、十分に暖かければ葉は霜が降りるまで光合成を続ける。落葉後もブドウは寒さへの順化を続けるが、炭水化物はもう蓄えない。1 BBCHスケールでは落葉の始まりを93、終わりを97とする。2
温度ランキング
ワイン産地はどれほど暖かいのか。簡単な指標は生育期の平均気温で、北半球では4月〜10月、南半球では10月〜4月を対象とする。6 グレゴリー・ジョーンズらは産地を冷涼(13〜15 °C)、中間(15〜17 °C)、温暖(17〜19 °C)、高温(19〜24 °C)の気候に分類している。ここに示す値は、単一の観測所ではなく、1950〜1999年の0.5°気候グリッドを分析した彼らの研究によるものである。6 この尺度では、ピノ・ノワールは生育期の平均がおよそ14〜16 °C、カベルネ・ソーヴィニヨンはおよそ16.5〜19.5 °Cの地域で栽培されている。7 ナパ・ヴァレーの値は、1971〜2000年のデータに基づく別の研究によるAVA全体の中央値である。8 ユグラン日照温度指数も同様の傾向を示す。トニエットとカルボノーの世界分類では、シャンパーニュのランスは非常に冷涼、ボルドーは温和、ヘレス・ケレス・シェリーのヘレス・デ・ラ・フロンテーラは温暖である。9
出典
- Annual Cycle of the Grapevine (William Nail, Connecticut Agricultural Experiment Station; reviewed by W. Shoemaker and E. Stafne). eXtension Grapes (Cooperative Extension). レベル 4
- Growth stages of mono- and dicotyledonous plants. BBCH Monograph (ed. U. Meier), section 1.3.17: Phenological growth stages and BBCH-identification keys of grapevine (Vitis vinifera L. ssp. vinifera), Lorenz et al.. Julius Kühn-Institut (JKI), Quedlinburg, 2018. レベル 4
- Measuring the phenology to more effectively manage the vineyard (Destrac-Irvine, Barbeau, de Resseguier, Dufourcq, Dumas, Garcia de Cortazar-Atauri, Ojeda, Saurin, van Leeuwen, Duchêne). IVES Technical Reviews (DOI 10.20870/IVES-TR.2019.2586), 2019. レベル 4
- Klimafolgenmonitoring Hessen, Indikator-Kennblatt: Weinbau - Reifeentwicklung und Weininhaltsstoffe. Hessisches Landesamt für Naturschutz, Umwelt und Geologie (HLNUG); data RP Darmstadt, Dezernat Weinbau Eltville, 2017. レベル 4
- Harvesting. Comité Champagne. レベル 4
- Climate and Wine: Quality Issues in a Warmer World (G.V. Jones, M.A. White, O.R. Cooper, K. Storchmann); manuscript summarising the Jones et al. analysis of 27 wine regions, 1950–1999. Southern Oregon University / author's site climateofwine.com. レベル 4
- Climate change and the global wine industry (G.V. Jones), Proceedings of the Thirteenth Australian Wine Industry Technical Conference. Southern Oregon University / author's site climateofwine.com. レベル 4
- Updated analysis of climate-viticulture structure and suitability in the western United States (G. Jones, A. Duff, A. Hall). Southern Oregon University / author's site climateofwine.com. レベル 4
- A multicriteria climatic classification system for grape-growing regions worldwide (J. Tonietto, A. Carbonneau), Agricultural and Forest Meteorology 124: 81–97. Agricultural and Forest Meteorology (Elsevier); PDF via Embrapa Alice repository, 2004. レベル 3